THE WAVELL SCHOOL(イギリス) 2010.7.20

中学1年生・物語(Storytelling)講義
・中学2年生・表現芸術(Performing arts)講義




ロンドン郊外の中学THE WAVELL SCHOOLで、

総合学習の一環として、日本文化の日が開催。

その記念講義として、「日本の物語」「演技表現」をテーマに

2つの特別授業を行いました。


これが、ぼくにとって人生初の英語での講義。


依頼をいただいた時は、びっくりしましたが、

いつか外国語を使って講義をしたい、と思ってましたので

願ってもない機会となりました。


●午前10:00 学校到着

豊かな自然の中に広々とした敷地。

一歩構内に入ると、にぎやかな声が聞こえてきて

日本人学校とは違うものを感じました。

イギリスの中学生、元気ありますね(笑)


●11:00 Storytelling

いつものように、

一里塚華劇団の曲「新みんなの歌」にのって登場!

このスタイルは、どこに行っても変わりません(笑)


そして、自己紹介。

黒板に漢字で「団長」の文字を書きつつも、

Danと呼んでもらえるよう、併記。





生徒たちは、これから一体何が始まるのか、

興味津々の様子。


まず、日本の物語について、簡単に説明。

続いて、物語への理解と関心を深めてもらえるよう、

「A straw millionaire (わらしべ長者)」

を題材に、実習をやってもらうことにしました。


実習の内容ですが、

わらしべ長者を途中まで読む。

その続きを自分で考えてもらい、

物語を完結させる、というものです。


この講義は、一度、日本でもやったことがあり、

非常に面白い成果が得られました。

イギリスの生徒たちが、どんな物語を考えるのか、

とても楽しみ!


生徒たちもあれこれ考えながら、

楽しんでる様子。




終盤は、かなり集中して取り組んでましたね。




さてさて、一体どんな物語ができたのでしょうか!?


発表の時間です。


何人かに発表してもらおうかと思ったところ、

次々手が挙がり、選びきれない(笑)


欧米の子どもたちは、積極的に発言すると

聞いてましたが、本当でしたね。


時間が許す限り、

一人でも多くの生徒に発表してもらうようにしました。






どの発表も、本当にユニーク!


へぇ、こんなことを考えるんだ!


と、感心しきり。


生徒たちの書いた、ストーリーボードも

すごくいい感じで、見るだけでも面白い!



みんなに楽しんでもらえて嬉しかったですし、

ぼく自身、非常に勉強になりました。

講義中の生徒たちの様子、発言、

全てが貴重な学びでした。


これを機会に、イギリスの生徒たちが

日本の物語や文化への興味が

出てくれたらいいな、と思います。


ちなみに、教室で見学していたStorytellingの担当教師も

非常に興味を持たれ、質問攻めにあいました。



後日、自分のクラスでもこの実習をやってみて、

とても意義深いものになった、と

感謝のメールをいただきました。

少しでもお役に立てれば幸いです!



●11:50 Performing arts


続いて、中学2年生の「表現芸術」の時間。


会場は、教室ではなく、体育館です。



この講義、一言でいうなら、演劇の授業みたいなもの。


ぼく自身、朗読や読み聞かせをしたり、音楽をやっているアーティストです。

演劇の舞台にも立っています。

表現者ではありますが、演劇を教えたことはありません。


日本語でも経験ないことを、

英語で大丈夫かな…という思いもありましたが、

せっかくのチャンス。おもいきって挑戦です!


今回は、ただの演技表現ではなく、

日本文化を通じて、というのが重要なところ。


いろいろ考えた末、

「落語」を題材にすることにしました。


60人の生徒たち、誰も落語を知りませんでしたけど(笑)


本来、落語は一人で何役もするものですが、

今回は、役を分けて台本をつくりました。


でも、一応、先生として、一人で実演!




実演前までは、少しガヤガヤしていた生徒たちも、

この瞬間から、急に静かになりました(笑)

ぼくの一人芝居のような落語に興味をもったようです。


そして、グループに分かれてもらって、

実演に向けての練習開始!


グループ分けも自由にしてもらいましたので、

女子だけ、男子だけ、男女混合のものと

いろいろあり。


グループを巡回しながら、指導にあたりました。






同じ台本でも、グループごとに解釈に違いがあり、

見て回るだけでも、興味深いものがありました。


そして、いよいよ発表!

一番に挙手した女子グループから開始。






みんな大爆笑!

落語の面白さを通じて、日本の文化が、

少しでも伝わってくれたら嬉しいです。


願わくば、いつか名人のホンモノの落語を見てほしいですね(笑)


最後に、優勝チームのみんなと記念撮影。



みんな、中2とは思えないほど、大人びてますね(笑)


今回の2つの講義では、

教える側のぼくが、一番多くを学んだ気がしています。


文化の違いも含め、全ての時間が

今も鮮明に記憶にあります。


THE WAVELL SCHOOLの先生方、

ご協力いただいた地元の皆さん、

大変お世話になり、どうもありがとうございます!


また再会できる日を心待ちにしています!



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