パチスロ必勝ガイドNEO 連載コラム
 本のソムリエ団長のお宝雑誌編集部探訪
      今月の編集部:
     『温泉』(日本温泉協会)
'08/04

  「いい湯だな〜♪」と鼻歌を歌いながら、気分は浴衣に、スリッパ、頭の上にタオル! 湯上りにはビン牛乳をグイッ…と妄想いっぱいの冬のある日(笑)。温泉に行く時以上に温泉気分で家を出発。
  今回は、創刊から80年近い伝統を誇る雑誌『温泉』の秘密に迫るべく、発行元の日本温泉協会へやってきました〜。場所は草津でも箱根でもなく、東京中央区のオフィスビルが林立する一角です。もちろん温泉は湧いてませんが…何やらただならぬ予感ヒシヒシ! ドアの向こうには一体何が!?
 我ら一行を迎えてくれたのは、『温泉』編集部の布山事務局長と岡さんです。温和な雰囲気の中にもビシことした空気が漂い、この後の展開に期待がふくらんでいきます。湧き出る温泉のごとく、知りたいことが次々出てきます(笑)
  日本温泉協会は昭和4年設立、『温泉』は翌5年創刊。戦争やオイルショックなどの時代の変遷を経て、現在は年10回発行に。書店販売、並びに定期購読者への直送にて幅広い年代の読者にお楽しみいただいています。
 内容は、旅行作家のエッセイから温泉分析・研究までバラエティ豊かな印象ですが、「通りいっぺんのガイド的な記事はなく、温泉を軸にして、より深く温泉を知るとともに、温泉地文化も掘り下げて紹介していきたいと考えています」と布山事務局長。実際、雑誌の表紙には各地の伝統文化を感じさせる写真も多く採用されており、雑詰づくりに対する確固たる姿勢を感じます。
  記事の中で特に興味深いのは、外国の温泉ネタです。外国=シャワー、というイメージがあるので、外国での温泉文化がどんなものなのか気になるところですが、「たとえば、ドイツ、イタリア、フランスあたりでは医学的な結びつきが強く、温泉に健康保険が適用され、温泉医がいます。各人の症状に合わせて処方箋が出るようになっており、飲泉カップを使って温泉を飲んでいます」とのこと。え、温泉医? 処方箋? そんな世界があるとは考えたこともありませんでした。
  さらに驚いたのが市販されている入浴剤について!「医薬品、医薬部外品、それ以外に分類され、医薬品は効能を表示することができます。しかし入浴剤の何倍もの成分を含んでいるのに、薬事法の兼ね合いで、温泉は効能を語ってはいけない、という矛盾が存在します。適応症、という形で曖昧なことしか言えないのが現状です。温泉利用客のためにも効能をきちんと言えるように働きかけていきたい」と今後に向けての熱い想いを語る布山事務局長。僕も利用客の一人として、実現を願うばかりです。
  日頃の疲れを癒すにも、気分転換にも、温泉は最高ですよね! 浸かってよし、飲んでよし! 生きている幸せを感じます。雑誌『温泉』を片手にぜひ足を運んでみてください。楽しみが倍増します!
  さて、次回の探訪はどこに!?


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